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ホーム手作り軟水器
軟水器を自作なさった方から報告をいただきました。みなさん、軟水器作りをとても楽しんでいるようです。わたしたちも書籍「Soft Water Book」を編集しているとき、何台も手作り軟水器を作りました。まったくの素人でしたから、ああでもないこうでもないと、試行錯誤。とても苦労したことを思い出します。いまから思えば、それはそれで楽しかったですけれど。
以下にある写真や図版は、クリックすると、一部のものを除き、拡大表示することができます。手作り軟水器にチャレンジなさる方は、ぜひ参考になさってください。ただし、手作りなさるときは、すべて自己責任となりますので、くれぐれもご注意ください。おなじように作っても、ちょっとしたところが違うと、おもわぬ事故につながります。
なお、自慢の手作り軟水器、手作り軟水器失敗談などがございましたら、ぜひこちらからご連絡ください。(07.05.16)
 
(1)高橋さんの軟水器…………エコキュート用軟水器(2007.05.16)
(2)V2-Sさんの軟水器……洗濯機用軟水器・洗面台用軟水器・お風呂用軟水器(2007.05.16)
(3)塩ビ管の接合方法(2007.09.06)


手作り軟水器


自作軟水器
かなり本格的なエコキュート用軟水器です。2塔式で、イオン交換樹脂量18L。総工費約7万円だそうです。これだけ大きいと家全体が軟水にできるでしょう。でも、ここまで立派な軟水器は、専門的な知識が相当ないと無理かも?
 
自作軟水器
基礎組立
 自作軟水器
上部施工

 自作軟水器
下部施工
 自作軟水器
イオン交換樹脂の再生

軟水器自作報告……高橋克朋
 
1.自作決定のいきさつ
 
定年退職後、田舎暮らしを始める為、茨城県鉾田市に中古住宅を購入した。
住所は市内であるが、家の周りはニンジン畑やビニールハウスに囲まれた畑の中にあり、家はしゃれた洋風で気に入っているが、田舎なので上水は井戸のみ、下水は浄化槽、風呂と調理はプロパンガスというスタイルであった。
ことの発端は毎月のガス代が高いこと。年金暮らしの身にとって、この先約1万円のガス代を払い続けるのはつらいということから、今流行のオール電化にすることを考えた。
オール電化とは、風呂と給湯を安い深夜電力でまかなうエコキュートと、調理器を熱効率の良いIHヒーターとし、これらのエネルギーを電気で賄うもの。ガスに比べ電気代の方が割安なので、当初の設備費を10年で充分ペイできる上、また環境に優しく、クリーンで火災の危険が少ない等の副次メリットあるとされているものである。
問題は我が家の井戸水で、入居してすぐに保健所で水質検査を行なったが、飲用適ながらカルシウムが172ppmと非常に高かった。このカルシウムはエコキュートの伝熱面に堆積し、2年ぐらいで詰まって使用不能になるであろうということがわかった。そこでたどり着いたのが軟水器だった。エコキュートの前に軟水器を入れ、このカルシウムを取り除いてやろうという訳だ。
いろいろなメーカーの軟水器を調査したが、容量の大きい自動運転の軟水器は高価で、工事費も入れると40〜60万円と結構なお値段になり、エコキュートと合わせると初期投資が膨らみ、元が取れなくなる。
軟水器調査の中で判ったのが、軟水器は機械ではなく器であり、構造的にはシンプルで、自動運転をあきらめれば、DIYが大好きで、お金はないが時間はたっぷりある小生にとっては充分に自作出来る範囲のものであると考えた。また、我が家は井戸水だけなので、水道法?上の規則・資格や検査云々という制限もなく、全て自己責任で行なえることもあり、自作することとした。
 
自作軟水器設計図
2.計画
 
設計に当たり留意したのは、庭の散水栓を除き家中の全てを賄い、かつ再生インターバルをある程度とれる様な軟水化容量とすることと、同時に水の出が悪くならない様な通水量を確保するということだった。
容量については、径書房さんの快適軟水生活の記事などから、我が家の水使用量を500L/日 (夫婦2人) とし、カルシウム量172ppmで再生を繰り返して能力が70%程度に落ちたときでも再生インターバルを1週間以上とる為には18L程度の樹脂量とする必要があること、また軟水器各メーカーの家庭用製品の中で最も大きなクラスも樹脂量が18Lであることも参考に、この樹脂量を決定した。
18Lの樹脂量に対する容器の選定であるが、容器の直径が大きいほど長さは短く出来るが、短か過ぎるとイオン交換が充分になされないであろうし、長過ぎると抵抗が大きくなり充分な通水量が得られないであろうということ、また市販品の寸法も参考にし、最終的には手に入る材料の寸法から直径を154mm、長さを1000mmと決定した (ただし、製作中に行なったテストで通水量が充分得られなかったので、容器長を半分に切断し二筒並列に変更している)。
材料は工作がし易く、手に入り易い塩ピ管とし、樹脂を入れる容器はVP150という水道工事に使用する直径15センチの塩化ビニール管を使用した。配管も全て塩ピ管とした。
樹脂筒内部の構造は添付図と写真の通りであるが、上下の流入流出部には、樹脂の流出防止と保持のため、穴あけプラスチック板と熱帯魚用フィルターを組み合わせた仕切りを設け、また水が樹脂内の断面全体に流れる様、仕切りの上部と下部には空間を設けた。
メンテナンスの為、軟水器のバイパス管を設け、配管には継ぎ手を設けて樹脂筒を配管から取り外せる様にした、また樹脂筒上部はねじ込み式蓋として開放できる様にした。
製作に当たっては、両樹脂筒に均等に水が流れる様、樹脂筒内部を同一に、また配管をできるだけ対称形に仕上げるよう心がけた。
 
 自作軟水器
樹脂塔部品
 自作軟水器
配管部品

 
3.製作
 
軟水器は調理用水にも使用されるので、樹脂は食品衛生法に適合したピュロライトC-100を径書房さんから購入した。
その他の材料はジョイフル本田で購入した。
樹脂筒用のVP150は丁度1mに切ったものがあったので、そのまま使用できた。
配管に使用したパーツを写真で示すが、二筒式としたせいもあり結構な物量になった。
工作は塩ピなので切って接着剤を塗って繋ぐという作業で、市販部品の接着は容易であったが、樹脂筒上下にパイプを取り付ける部分を苦心した。取り付けるパイプの外径と同寸の穴を開け、接着剤を塗って挿入接続したが、あらかじめパイプの端を加熱して少し広げておき、抜けないようにした。
前述の通り、充分な流水量が得られなかった為、樹脂筒は当初の長さ1mを半分に切断し二筒並列に変更したが、購入してしまった部品を無駄にしたくなかった為、止む無く二筒式としたもので、本来であればひとつ上のVP200という塩ピ管を使用し、長さ60cm程度の一筒にすべきであった。
外に設置するのでウレタンパネルとトタンで囲ったチール棚に収め、アンカーボルトで固定し、本管と接続した。
総費用約7万円。構想を練り、設計図を書き、材料を購入、思考錯誤の製作と3週間ぐらいかかったが、DIY好きの私にとっては至福のときであった。
 
4.運転と再生
 
2月12日装置が完成し軟水風呂に入浴。まず石鹸の使用量が減ったこと。設置前は入浴中3回は石鹸をタオルに一生懸命つけないと身体を洗い切れなかったが、一回の石鹸で充分となったこと。浴槽内での肌のつるつる感と、浴槽壁の汚れ (石鹸かす?) が無くなったこと。家内いわく、入浴後の髪の毛のごわごわがなくなったこと、洗濯物の仕上がりが柔らかになったこと、これが軟水かと二人で感激したものである。
使用開始後14日目の2月26日に10〜20ppmの硬度を検知したので第一回目の再生を実施。3月10日入浴時にぬるぬる感がないのを感じ、硬度を検査したところ50ppmを検出した為、翌日第二回目の再生を実施した。
再生は、軟水器をラインから切り離した状態、つまりバイパス弁を開き入/出口弁を閉めた状態で、再生水を軟水器出口側から入れ、入口側から排出させる逆流再生を行なっている。再生水は40Lの水に4Kgの食塩を溶かしたもので、再生水タンクを装置の上に設置し、重力で注入し再生水出口弁の開度で流量を絞り、約1.5時間で40Lを流しきっている。
第一回目の再生から第二回目の再生まで約12日間使用できたわけであるが、最初の使用期間14日より短縮されているので、やや再生に問題ありかと思ったり、二回目だからそんなものかと思ったり、とりあえずは当初計画の再生イナターバルには収まっているが、今後の推移を見守りたい。
5.最後に
軟水のやさしさに恋をしたのではありません。動機はガス代節減の為という不純?なものでした。
どのエコキュートメーカーも井戸水に対しては保証をつけないのを承知で行ないました。水道が入ってないので、法令上の制限がなくできました。DIY好きなのと、外航貨物船の機関長をやっていたので工作は多少自信がありました。毎日が日曜日なので時間もたっぷりありました。そんなこんなで、半分は趣味の延長で楽しんで軟水器を自作してみました。
正直言って、これから数時間を要する再生作業を定期的にやらなければならない、という煩わしい気持ちもあります。
そんなことも含め、皆様の何らかのご参考になれれば幸いです。
以上

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自作軟水器
快適軟水生活にも問い合わせが多い「洗濯機用軟水器」と「洗面台用軟水器」そして「お風呂用軟水器」の自作器です。しかも「下降流による向流再生」方式。これは一度試してみる価値がありそうです。

 

 自作軟水器
お風呂用軟水器
 自作軟水器
洗濯機用軟水器

担当者より以下のテキストは、「自作軟水器の写真画像をお送りいただきたい」という弊社の担当者からの連絡に応えて、「V2-S」さんが下さったメールを抜粋したものです。V2-Sさんのご了解を得て掲載させていただきました。
洗濯機用軟水器は、樹脂塔が細く、スペースをとらない設計になっています。使い勝手がよさそうです。


▼V2-Sさんより
 
自作軟水器を使っているのは3箇所、浴室、洗面台、洗濯機、です。
写真は浴室と洗濯機で、洗面台は浴室と同じ構造・太さで半分の高さのものがボウル下に入っています。
手づくりのサイトを参考にして塩ビ管で作りました。使い始めてほぼ1年になります。
写真でおわかりになるとおり、特徴は「上昇流運転」です。
最初は下降流運転だったのですが、圧力損失(流量の減少)が大きくて不満でした。いろいろ試した結果、上昇流運転で大幅に改善されたので、それ以来全ての軟水器を上昇流運転にしました。上昇流運転で懸念した硬度漏れはありません。石けんカスの発生もゼロです。
 
●浴室
VU100を60センチ使っており、樹脂量は5.7リットルです。
塩素除去シャワーヘッドなので、浴槽もシャワーで入れています。
 
●洗面台
VU100を30センチ使っており、樹脂量は2.8リットルです。
ツーハンドル混合栓でシャワー式の洗面台です。混合されていったん下に下がってからシャワーのフレキシブルホースにつながっている構造なので、そこに軟水器を挿入しました。
 
補足:浴用と洗面台は底から10センチのところで入水させていますが、軟水器内部でエルボを使って流れを下向きに変え、さらに延長して、被処理水が一番底部から下向きに出るようになっています。
 
●洗濯機
VP75を50センチ使っており、樹脂量は2.4リットルです。
どうやればお湯と水の双方で軟水器を使うことができるのか考えた結果、別々だった水栓を自分でツーハンドル混合栓に変えました。お湯はボイラーの前で減圧されている一方、水は元の圧力のままなので、同時に出すことはできません。そこで、洗濯を始めるときにはあらかじめボイラーの温度を下げてお湯の水栓だけを解放し、洗濯が始まったらお湯の水栓を締めて水に切りかえるようにしています。切り替えを忘れてもお湯ですすぎを行うことになるだけなので問題は発生しません。洗濯物によって洗濯水の温度を自由に変更できる、というメリットがあります。
 
●再生
浴室と洗面台は「下降流による向流再生」、洗濯機は「下降流による並流再生」です。洗濯機も向流再生をしたかったのですが、入水側にフィルタが入ってないので樹脂が流出するため、今のところやむなく並流再生を行っています。ただ洗濯機用が1ヶ月ほど前から、洗濯1回あたり20mlほど漏水するようになったので、向流再生を行うことができる構造で作り直すことを考えています。
上昇流運転で常に樹脂がほぐされているせいだと思われるのですが、毎回80%以上再生されているようで、再生に苦労するということもありません。私の再生方法は、向流再生は1.8倍、並流再生は3倍の10%食塩水を30〜40分かけて流すだけです。樹脂量に関係なくこの時間です。
 
再生周期 (週)=100,000×0.7×樹脂量÷硬度÷週使用量
 
と交換容量の70%を目処としていますが、これまで硬度漏れを感じたことはありません。
実際の再生周期は、硬度の高い季節が5週間、低い季節が8週間としています。
 
さて、拝見できるようにしていただいたBBS、たいへん参考になっています。特に上関さんが書かれた、軟水器を通したあとのナトリウム量がどうなるか。家族に塩分摂取制限者がいるので、分子量から自分で勝手に考えた増加計算式があり、それによる増加量があまりに微々たるもので不安だったのですが、その検証をすることができました。
 
自作は誰にでもできることではありませんから、安価な軟水器を応援しています。
これからもよろしくお願い申し上げます。


 
担当者より以下はV2-Sさんからの第2信です。手作り軟水器の失敗談など、これから自作される方にとって、とてもためになる情報だと思いますので、弊社担当者・山田とのやりとりを転載させていただきました。
お読みになるとわかりますが、V2-Sさんは「手作り軟水器」をあまり勧めていらっしゃいません。たしかに、わたしたちが手作り軟水器を試作したときも、無駄な部品を何個も買ってしまい、その結果、とても高い軟水器になってしまいました。でも、一度、作るコツを習得してしまえば、意外に安く軟水器を作ることができます。……と言っても、V2-Sさんぐらいきれいに仕上げるには、かなり手先が器用でないとできないかもしれません。また、水漏れや硬度漏れ、軟水器ベッセルの強度など、注意しなければならないことがたくさんあります。自作なさるときは十分気をつけてください。
 
山田軟水器の仕様、再生方法、再生周期の計算式まで、非常に緻密に作り上げ、観察されている様子、非常に伝わりました。
 
V2-S数字で見えないと気がすまない性質 (たち) なものですから(^^ゞ
 
山田こんなに楽しまれて手作り軟水器を作っていらっしゃるのを拝見しますと……。
 
V2-Sそうでもないのです。はじめの頃は失敗続きでしたから。
最初に作ったのは初代浴用なのですが、意外と簡単にできたので、すぐに洗濯機用を作りました。しかし使用前の耐圧テストで惨敗。毎分数十ミリリットルの漏水があり、使い物になりませんでした。何が間違っていたのか、と塩ビ管の加工方法を調べたら、基本すら理解していなかったことがわかりました。参考にしたのは自治体水道担当部署の工事仕様書です。
ようやく加工の基礎を理解して作り直したのが、今の洗濯機用軟水器です。
使っている洗濯機は、蛇口をゆっくりと締めるように、2秒ほどかけて水を止めるので、ウオーターハンマーが発生しないことが幸いでした。
次に作った洗面台用は、加工方法を理解してからなので、漏水は今まで一滴もありません。
その後、浴室の床が乾かなくなったというので見たら、加工知識なしで作った浴用からも少量の漏水があり、ついでに容量を増やして作り直したのが今の浴用軟水器で、浴室の床が乾燥するようになりました。
ですから、使っているのは3台ですが、作ったのは5台です。
というわけで、自作はお奨めしません。御社の軟水器をお使いください(^_^)。安価な軟水器を知った後も自作しているのは、上昇流運転と向流再生を行いたいからです。
 
山田上関さんの残留ナトリウム計算式、塩分摂取制限の方には、本当に必要な情報ですね。V2-S様からのご指摘で、あらためて私達も気づくことができました。重ねてありがとうございます。
 
V2-Sとんでもないです。自分の計算式
 
軟水中ナトリウム量=原水ナトリウム量+硬度×0.46
 
が正しいということが確認でき、調理にも安心して使うことができるということがわかったので、たいへん助かりました。
 
山田それでは、軟水器のご報告、誠にありがとうございました。
 
V2-S私のところは硬度が低いですから、水道水が比較的軟水である地域に住んでいるので軟水器は不要、という意見もあるでしょうが、最近、私が思っているのは「軟水の地域だから軟水器が不要、なのではなく、軟水の地域だから再生頻度が少なくなるので、軟水器を使うには有利」ということです。
まだまだ認知度が低い軟水器ですが、これからきっと普及していきます。
その先達となるようがんばってください。

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自作軟水器 
担当者より上記「VS-2」さんから塩ビ管の接合方法を教えていただきました。VS-2さんは、失敗作も含めると、合計9台も軟水器を手作りしているとのこと。私も、工作が大好き、というか、凝り性なので、VS-2さんの気持ちがよくわかります。楽しそうで羨ましい !
手作り軟水器は、故障したときに自分で直せる、という利点があります。それに、経費があまりかからない、というのも利点です。VS-2さんは、自作 (手作り) をあまり勧めていないけれど、軟水器の構造は簡単ですから、手先の器用な方、工作が大好きな方は、ぜひトライしてみてください。
以下はVS-2さんのメールです。ちなみに文中の「面取り」とは、部材の角 (切断面の角など) を落としてなめらかにする加工のことです。また「テーパー taper」とは、先端にいくにつれ直径が細くなっているネジや管のことを指します (直径が細くなっているといっても、ほんの少しだけ先が細くなっているだけです。たとえば、テーパーネジと平行ネジの場合など、見ただけではわからないぐらいの違いでしかありません)。
 
前回のメール以降4台作成し、それまでと合わせた試行錯誤の結果、どうやら失敗が少ない塩ビの接合方法が見つかったようなので紹介させていただきます。ただし、これで絶対大丈夫、という自信はありません。この方法がよさそうだ、という程度です。
まず、専門業者向けの工事仕様書との違いから説明します。
 
多くの工事仕様書には、接合するときの注意として、次のように書かれています。
 
  1.切断面の内外を糸面取りする
  2.接着剤は両面に薄く塗る
  3.65以上の管は挿入機を使用する
 
挿入機を使用する場合には糸面取り (糸のように細い面取り) と接着剤の薄い塗布でいいのだと思いますが、個人が加工するときに挿入機を使うことはありません。手で挿入する場合、糸面取りと薄い塗布だと管が挿入途中で止まってしまい、漏水することになります。
試行錯誤から、大きな面取りと厚めの塗布のほうが深く挿入することができて失敗が少ない、という経験が得られました。
 
それを踏まえた自分の加工方法は次のとおりです。
 
塩ビ管を自分で切断する場合は木工用のこぎりを使っていいが、必ず管軸に対して直角に切断すること。広告チラシのような紙を円周方向にきっちり巻いてフェルトペンでなぞると、管軸に対し直角な線を引くことができる。この線に沿って管を回しながら少しずつのこぎりを入れていくときれいに切ることができる。
塩ビ管を切ったらやすりを使って丁寧に、切断面を平滑にしたうえでバリ・かえりを取り、さらに切断面の内外ともに面取りを行う。特に外側は、面取りが小さいと接合するときに管の端で受け側の接着剤をそぎ取ってしまうので重要。管厚の1〜1.5倍程度の長さを15度に面取りするといい。内側の面取りは軽くでかまわない。そして接合前にウエス等できれいにしておく。ほんの小さな異物でもあると、そこにできた隙間から漏水する。
塩ビ用接着剤は、円周方向に隙間なく、手早く、厚めに、塗る。管軸方向に塗ると少しの塗りむらから漏水する。
接着面の双方に接着剤を塗ったら即座に、接合面を軽く合わせ、それから一気に、できれば体重をかけて強く挿入し、挿入後30秒以上そのまま保持する。塩ビ接着剤は材料を溶かして「溶着接合」するため、しかも接着剤そのものが速乾性で固着が早いから、一気に強く押し込む必要がある。また構造がテーパーになっているので、完全に固着するまで押し込んだ状態を保持しないとテーパーに押し戻される。
厚く塗るのは、塗りむらで薄い部分ができるを排除するのと、接着剤の乾燥を遅らせて溶着接合までの作業時間を稼ぎ、深く接合するため。
塗布面積が大きくなる大口径管、気温が高い状態、湿度が低い状態、いずれの場合も接着剤が乾燥しやすいので、特に迅速な作業が要求される。
 
加工方法の違いによるこれまでの結果は次のとおりです。
 
自作軟水器 
これでわかるとおり、面取りせずに接着剤を管軸方向に薄く塗布した最初の2台は全滅です。
 
基礎を勉強したNo.3から糸面取りと円周方向に厚く塗布する方法を実施しましたが、VP75を使ったNo.3は1年しか持ちませんでした。結露による滴りだと思っていた水滴が少量の漏水だった可能性があります。VU100は糸面取りで大丈夫でした。
 
しかし糸面取りはVU150を使ったNo.7で破綻します。このことから、管が太いほど、そして厚いほど、接合が難しくなるのがわかります。なおNo.7の漏水は運転時だけなので、そのまま使用する予定です。
 
VP100を使ったNo.8で面取りを大きくしてみました。予定以上に深く挿入できたので、設計よりも内部容量が減ってしまいましたが、管が厚くなったので結露しなくなる効果もありました (室内と水の温度差は最大で20度)。結露がなくなったのではっきりわかりますが、今のところ漏水はまったくありません。
 
No.9は、漏水しない加工方法が見つかったら作ろうと思っていた実家用です。面取り長以上に深く入ったので、同じ管長で作ったNo.7よりも2センチ低くなり、使用時よりも少し高い圧力でテストしましたが、漏水しませんでした。
 
No.6は、洗濯機用で下降流向流再生の軟水器を作ることができないかと、余っていたVU100を使って試作したものです。しかし洗濯数回で自分の加工とは関係ない、掃除口の蓋に小さな亀裂が入ったので断念しました。
No.6に替えたときNo.3と比べると流量が35%増えたので、流量は管の断面積に依存するのではないかと考えて作ったのがNo.7です。結果は期待どおり25%増加し、シャワーの勢いが足りない不満がようやく解消されました。
 
No.8もNo.3と比べると35%ほど増えています。予定の流量を確保できたのでNo.8で下降流運転を試したら、No.3の上昇流とほぼ同じでした。
 
なお、樹脂塔の高さ、樹脂層の高さ、いずれも流量にはほとんど影響しません。これはNo.1、No.4、No.5を同じ水栓の同じ設定温度に接続し、しかも樹脂量が違う状態でも試して、流量がほとんど変わらないことを確認しました。ただし、試したのは上昇流運転だけです。
 
また、入出水部にニップルを使う場合の加工は次のとおりです。
 
高圧で使う洗濯機用ではなくても、ニップルの装着部分には必ずエポキシ接着剤を使う。エポキシ接着剤は強力な接着剤であるとともに強力な充填剤となる。ニップルねじ部の、管厚に隠れる部分にたっぷりと塗り、管厚とねじ部に出来る隙間を埋めるようにニップルをゆっくり差し込む。エポキシ接着剤がかなりはみ出るくらい使ってちょうどよい。
装着したニップルは、軟水器内部から、バスボンド等のコーキング剤を塩ビと接する部分に塗った水栓ソケットと、きつく締め付けて固定する。
高い圧力がかからないのであれば、ニップルを塩ビ管側部 (胴部分) に装着することも可能。その場合、水栓ソケットを管内側の曲面に合わせて整形するが、それほど高い精度は必要ない。エポキシ接着剤とコーキング剤で十分に密閉することができる。
 

さらに、ついでの情報です。
蛇口と軟水器を全自動洗濯機用のホースで接続する場合、ニップルはG3/4Aにしなければなりません。買ったリーマーではG1/2A相当の大きさまでしか穿けられないので、G3/4Aを使った最初の洗濯機用を作るとき、そこからさらに拡げるのに苦労しました。そこでその後は、軟水器に装着するニップルにはすべてG1/2Aを使い、G1/2AのねじをG3/4Aのねじに変換するブッシングを用意して、いろいろな接続方法に適応できるようにしました。
ブッシングは数百円で買うことができるし、流量にも影響はありません。
 
管用 (くだよう) ねじの規格
 
水道用管の規格は基本的にインチサイズで、ミリ単位の「呼び」を併用しています。3/4=呼び20、1/2=呼び13。
ねじ表示頭部の「G」は管用平行ねじ (もうひとつはテーパーねじ) であることを示し、さらにおねじの場合末尾に「A」または「B」を付けることになっています。したがって「G3/4A」は、3/4インチの管用平行おねじのことです(JIS規格)。しかし店によって表示が違うのでどれを買ったらいいのか迷うのですが、ねじの規格は同じです。
 
  G1/2A……呼び13、15A、1/2、1/2A
  G3/4A……呼び20、20A、3/4、3/4A

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